滑り納めは乗鞍岳で

６月２３日（日）

長いようで短かった１２－１３スキーシーズンも、いよいよこの日が最終日。
充実していた今シーズンを、締め括るのに相応しい晴天に恵まれ、若手二人と乗鞍岳を目指しました。
一人はテレマーク二年目ながら、ワタシの強引な誘いに毎週のように付き合ってくれ、成長著しいエルニーニョさん。
もう一人はここ数年、山にアウトドアにと興味が深まる一方のミカドさん、この日は３０００m峰初挑戦です。
この日は恒例となった乗鞍天空マラソンのため、長野側からの入山ができず、安房トンネルを抜け岐阜側の乗鞍スカイラインで入山です。
バスに乗り換え到着した標高２７００ｍの畳平は、雪も解けすっかり夏山の様相。遠く雲間に見えるのは槍ヶ岳や北アルプスの峰々。




スキーを背に富士見岳を回り込むと、大雪渓や剣ヶ峰が一望になりますが、雪解けが進み稜線から滑るのは無理な様子です。

ひと月経って見る位ヶ原は、ハイマツの緑がおおっています。天空マラソンの折り返し地点には、ランナーがぞくぞくと到着します。

「ひと月ぶりなんだから、一本滑ったら」の優しい一言に、ワタシだけ我が儘をさせてもらい、彼らは夏道沿いに肩の小屋方面へ。
シール歩行で登り返し二人を追いかけると、すでに稜線に到着した彼らの姿が、遠く小さいながら見えてきました。

ようやく二人に合流し、乗鞍岳最高峰の剣ヶ峰を目指します。

ミカドさん、満面の笑みで山頂の鳥居をくぐります。はるか昔のワタシも、こうだったのかと感慨ひとしおです。

３６０度の大パノラマを期待したのですが、次から次に雲が湧いて、残念ながら展望はおあずけとなってしまいました。

肩の小屋まで降りたら、いよいよ今シーズン納めの一本。縦溝もなく快適な滑りが楽しめました。
この楽しそうな姿を見せて、来シーズンはミカドさんを、テレマーク仲間に引き込もうとの、下心があったのか無かったのか？

そして、こちらミカドさんはツボ足で下ります。柔らかく歩きやすい雪に、楽しそうな表情が浮かびます。

でも、クラックのある急斜面は慎重に。

マラソン折り返し点の肩の小屋口で、お昼ご飯の用意をしていると、スタッフから差し入れが。カンパイの下に見えるパックご飯がそれ。
酢飯にゆかりがまぶしてあるものが、１パックに２５個。それを一人１パックずつ手渡してくれました。ザックの中のご飯は食べず仕舞。

のんびり休憩したら雪の回廊を帰ります。最終日は良いイメージを残したままにして、欲張って滑らないのが我らの流儀。

今シーズンも一緒に遊んでくれた大勢のテレマーク仲間の皆さん、ありがとうございました。来シーズンもよろしくお願いします。